問題理解の詳細度を4つに分類してみた
こんにちわ。従業員体験( EX )の向上がミッションのエンジニアリング統括室に所属しているてぃーびーです。
問題の扱いとして、理解の詳細度が高い場合と低い場合があります。
今回は問題理解の詳細度についてまとめます。
問題理解の詳細度とは?
問題理解の詳細度とは、取り扱う問題をどの程度詳細に把握できているかどうかの度合いです。
問題は理想と現実のギャップです。
- 理想と現実のギャップ = 問題
その意味では
- 理想理解の詳細度と現実理解の詳細度 = 問題理解の詳細度
になります。
問題理解の詳細度の4分類
問題理解の詳細度は
- 理想理解の詳細度の高低
- 現実理解の詳細度の高低
の4つの組み合わせからなります。
理想の詳細度が低く、現実の詳細度が低い
理想に対する理解が曖昧で、現実に対する理解も曖昧な状態です。
例えば、組織サーベイで「情報共有」のスコアが低かったとします。
しかし、
- そもそもどの部分の情報共有が弱いのか?
- 理想として該当部分の情報共有はどうあるべきなのか?
- 該当部分の情報共有は現在どうなっているのか?
を掘り下げずに、サーベイの結果だけを見て何となく必要そうな施策を実施している状態です。
この場合、理想も現実も不明であり、施策が本当に必要なものなのか、解決に十分なものなのかは不明です。
理想の詳細度が高く、現実の詳細度が低い
理想に対する理解が詳細にできていて、現実に対する理解は曖昧な状態です。
例えば、組織サーベイで「情報共有」のスコアが低かったとします。
また、理想として情報共有はどうあるべきなのかについて理解しているとします。
しかし、
- そもそもどの部分の情報共有が弱いのか?
- 該当部分の情報共有は現在どうなっているのか?
を掘り下げず、現状を把握せずに、理想のみを判断材料に必要な施策を実施している状態です。
この場合、実施する施策は理想を踏まえているものの、現実を踏まえていないため、実は大きく問題になっていない箇所に対する取り組みになってしまうかもしれません。
理想の詳細度が低く、現実の詳細度が高い
理想に対する理解が曖昧で、現実に対する理解は詳細にできている状態です。
例えば、組織サーベイで「情報共有」のスコアが低かったとします。
また、現状として情報共有のどの部分がどのような状態になっているか理解しているとします。
しかし、
- 理想として該当部分の情報共有はどうあるべきなのか?
を掘り下げず、現状のみを判断材料に必要な施策を実施している状態です。
この場合、実施する施策は現状の課題感を踏まえているものの、理想を踏まえていないため、どこを目指すのかが曖昧なものになってしまうかもしれません。
理想の詳細度が高く、現実の詳細度が高い
理想、現実双方に対して詳細な理解ができている状態です。
例えば、組織サーベイで「情報共有」のスコアが低かったとします。
理想として部門をまたいだ連携において、理想的には部門間のプロセスが最適化され、連携に必要な情報が十分に行き渡り、部分最適にならないように部門横断のKGIが常時共有されている必要があることを理解しています。
しかし、現状は、部門間のプロセスは可視化されていないままで、情報連携は少量かつ属人的であり、個別部門は部門のKPIのみにフォーカスして部分最適しているとします。
ここまで詳細度が高ければ
- 部門間のプロセスを可視化し、共有する
- 可視化されたプロセスをもとに継続的に業務プロセス改善を実施する
- 部門間の連携時に、渡す必要のある情報が洗い出され、常時連携されている
- 全体最適に向けてKGIを設定し、同じゴールに向けて全体最適できるようにする
という理想につながる施策を実施することができます。
まとめ
今回は問題理解の詳細度についてまとめました。
自分のいる環境の大小様々な問題への取り組みについて、それぞれがどの分類に当てはまっているのか見極め、「理想の詳細度が高く、現実の詳細度が高い」の状態にしていけるようにしていきましょう。